2012年01月21日

胎動する沖縄企業」シリーズ72

胎動する沖縄企業」シリーズ72

読  谷   村


   面  積=
31.53平方メートル


   人  口=
21,410


   村  長=古 堅 宗 覚


読谷村は沖縄本島の中部地区那覇市から28キロの地点にあり、北西にカギ状に東シナ海につき出した半島である。


東は海抜
131メートルの読谷島から南に連なる稜線を境にしてコザ市に接し、南は比謝川を境にして嘉手納村に接している。


読谷村の人口は
21,410人で人口は増加の傾向を示している。


同村の総面積は
31.53平方メートルのうち72%に相当する22.62平方メートルが軍用地と使用されている地域である。


古堅村長としては、沖縄国際海洋博覧会の本会場を読谷に誘致するため軍用地の開放にも積極的に取りくんでいるのが実情といえそうだ。


以下は同村の復帰後の経済開発の基本的考えについて触れることにしよう。


産業開発策定の基本方針


現在、読谷における産業のエネルギーとしては、農業においては養豚、甘藷、さとうきびなどがある。また第
2次、第3次産業においては建設業、サービス業がその主なものである。しかし第1次、第2次、第3次産業ともどく一部を除き、経営規模がきわめて零細である。したがって、そのエネルギーを結集して産業開発に当たることが第一に必要である。その方策として協業化により規模の拡大を図り、経営の零細性を脱して産業の生産性を高めなければならない。

復帰後は沖縄の産業も日本経済の一部として組み入れられることになるが、本土のような競争経済の中で生存していくためにはある程度の規模が必要である。第
2番目の方策として、異なった業種間の生産活動を組み合わせて、読谷村内における付加価値を高める必要がある。厚生文化都市の一機能として開発される観光と農業を組み合わせる立体化がそのおもなものとなろう。


協業化一零細経営からの脱皮、現在の読谷産業における経営単位は農漁業、商工業、レクリエーション産業の全般にわたってその経営規模が零細である。零細な経営体は今後も高度成長する日本経済において、その生存が不安定あるいは危ぶまれるばかりでなく、経営体としても計画性、実行性にとぽしく、頼りにならない。この対策として経営規模の拡大による合理化が急務である。農業においては農協あるい農業生産法人による農地の委託経営に伴う規模の拡大、商工業とレクリェーション産業においては事業協同組合結成をエテとする経営合理化が必要である。

農業における規模拡大は品質統一、品質管理を容易にし、市場開拓においても計画出荷やブランド統一、普及の面から読谷の産物を有利にするであろう。商業においては商店街を再開発し、また新たに設置することによって、商業機能の集積と規模拡大の利益を取得すると同時に商業の近代化を推進することが必要である。


産業の立体化、地域内における各産業の立体的結合をまず行ない最終的には経営上の垂直統合を促進する。たとえば読谷においてレモンを栽培、そのレモンをジュースに加工して、そのジュースを読谷を訪れる観光客に直接販売するという工夫が必要であろう。つまり生産と消費の直結を図るわけである。

産業の立体的結合あるいは統合は、中間マージンと中間経費の削減により合理化をもたらし、地域内部における付加価値を増大するとともに読谷生産物の市場における競争力を高めることにもなる。経営規模拡大による品質統一とあいまって産業の立体化は消費者と直結することにより、読谷産物の市場開拓に力を発揮し、読谷ブランドの統一およびその普及を容易にする。

産業立体化の一環として行なわれるレクリエーション産業による読谷ブランドの産物の販売や消費は厚生文化都市観光の特色を強化することにもなるであろう。これは読谷の研修文化地区を訪れる知名士が多くなることを考えれば宣伝効果も大きい。厚生文化都市の特色を造成するに当たって重要な産業は農業であるが、これはレクリエーション産業に連結あるいはレジャー客に直結するような観光産業、果樹栽培、養豚などにも多角化する必要がある。

            産業新聞社「胎動する沖縄企業」より

    

                                       仲里嘉彦



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2012年01月20日

「胎動する沖縄企業」シリーズ71

「胎動する沖縄企業」シリーズ71

西  原  村

面  積=14.44平方キロ

人  口=10,000

村  長=宮 平 吉太郎

 


西原村は比較的小さい村だが、このところ工業化傾向の最も激しいところである。また沖縄最大の都市那覇市をひかえているためベットタウンとしてもこれから注目されることになり将来の発展の可能性を秘めているといえよう。

西原村はもともと農業を中心とした地帯で野菜などの那覇市への供給基地としての機能を果しているが、最も力をいれているのが砂糖キビ関係である。


しかし復帰後は農業だけに収入を依存することはできないとして村をあげて工業開発に取りくみ大型企業の誘致には積極的姿勢で取りくんでいる。

西原村が村民をあげて誘致運動を展開して成功したのがエッソスタンダード沖縄の誘致である。


エッソスタンダード沖縄は、西原村の臨海部の公有水面を埋め立て総工費
5,500万ドルという莫大な資金を投入して建設がすすめられ今年から操業を開始した石油会社である。


エッソスタンダード沖縄にも復帰と共に住友化学工業、ゼネラル石油の
2社が資本参加することが確定しているが、復帰後さらに増設する構想もあり村財政面では大きくプラスすることが予想されている。


エッソスタンダード沖縄の進出は村財政はもとより雇用効果の面のほか波及効果はこのところ着々と出てきているといえよう。


具体的にはエッソスタンダード沖縄の隣接したところに資金約
120万ドルを投入して沖縄初のアルミ押し出し会社である沖縄軽金属が進出、4月から本格的創業を開始した。


このほか大伸鉄工が鉄工加工工場を大建商事がアルミサッシ工場などを相次いで計画するなど西原村の工業化は着々と進展している。


このほか名護鉄工も鉄工加工工場を建設する計画が立てられているほかかなりの規模の会社の西原一帯への進出が予定されている。


西原村当局としては食品加工、製鉄業、精密機械、セメント、電子工業、紡績関係の企業の誘致を積極的に推進していく方針であり公害のない労働集約型企業についてはとくに歓迎したいとしている。


西原村は新年度の予算で工業用地と住宅地域をわけて総合的開発計画を立てることにしているなどかなり積極的に取りくんでいるといえよう。


西原村としては
13号線(軍道路)から海岸一帯の約100万平方メートルの用地を工業用地指定地区とする方針であり、また公有水面埋め立て造成可能な地域があるためこれも強力に推進していく方針である。


公有水面の埋め立て可能面積は約330万平方メートルに及ぶが、この公有水面の埋め立てと、軍13号線から海岸一帯にかけた地域の基盤整備のための基礎調査を村当局は実施することにしている。

これらの工業開発と共に住宅地域としての開発についても積極的に取りくむ姿勢を示している。


現在すでに西原村に大規模な団地建設計画申請がいくつか提出されているとしている。

団地計画はRBC開発のほか琉球住宅などがあるが、西原村は復帰後ベットタウンとしての機能を果すことになるものと予想されている。


宮平村長としては第1次産業と第2次産業の工業開発に加え隣接する沖縄最大の都市那覇市のベットタウンとしてバランスのとれた開発を強力に推進していく方針である。

いずれにせよ那覇市の中心部から車で15分程度に位置する西原村はこんご急速に繁栄することはまずまちがいあるまい。

               産業新聞社「胎動する沖縄企業」より

                                       仲里嘉彦



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2012年01月19日

「胎動する沖縄企業」シリーズ70

「胎動する沖縄企業」シリーズ70

与  那  城  村


    面  積=15平方キロメートル

    人  ロ=14,010

    村  長=中 村 盛 俊


 

与那城村は沖縄本島中部東海岸、太平洋につき出た与勝半島の北半分と薮地、平安座、宮城、伊計の4離島を含んでいる。那覇市を西南にへだてた約32キロの地点に位置する農漁村である。東は太平洋に広がり、西は具志川市南は勝連村に接し伊計島を北限としている。

与勝半島一宮城島は干潮時になると広大な干潟ができ、人や車が行き交うほど干上がりその面積は
3,300万平方メートルという規模に達するといわれる。そして、この3,300万平方メートルといわれる与勝半島と平安座島を結ぶ4.73キロの海中にはガルフ社により230万ドルを投入して、すでに海中道路が完成。平安座という離島にもやっと灯がつけられたと村当局では説明している。


実はこの過疎化現象にピリオドを打つための対策として、村は臨海型企業
+の誘致を積極的に推進、すでにガルフ社が平安座島に約200万平方メートルの用地を確保して石油精製事業に乗り出し、三菱商事、三菱開発の共同事業による3,300万平方メートルの公有水面埋め立て造成計画が近く着手するほか、伊藤忠商事グループ、アラビア石油など日本の代表企業の進出計画がすすめられるなど農漁村のこの村も一大転換を目前に控えているのが現在の実態といえそうだ。


与那城村は過疎化現象のはげしい村人口をくい止めるためには臨海型企業の誘致を積極的に推進する必要があるとの観点から、日本工業立地センターに委託して開発構想をまとめた。


この開発構想に関する基本的考えについて触れてみることにする。これは
1969年、村が日本工業立地センターに委託して調査したもので、これに基づき村会議は19703月定例会において村域の公有水面約2,000平方メートルの埋め立てを決議した。


平安座島に石油ターミナルの建設をすすめているガルフ・オイルにおいてもその施設建設の資材運搬などをすすめるため屋ケ名一平安座島の海水道路も完成させ、離島苦も解消されつつある。

村としては村議会の総合経済開発特別委員会と連携、村役所に企画室を設置、さらに学識経験者、利害関係者、公益代表者を含む諮問機関を発足させ明るい豊かな住みよい郷土づくりにまい進していく考えであるとしている。


1
.開発の基本的考え方


@同地区は沿岸の埋め立てが大規模に開発可能であるので、本土政府が全国総合開発計画で考えている大規模プロジェクト基地的な総合開発をすすめる必要がある。


A埋め立て計画は合計
3,300万平方メートルの規模の開発が可能であるが、関連施設の整備も見合わせながら順次開発をすすめることが必要で、一応開発の目標年次を昭和60年度とした。


B埋め立て地の利用については、産業適地、公共用地、緑地、レクリエーション用地の3つにわける。

C新規工業地帯については、公害防止の観点から事前に十分調査するとともに進出企業に対しては十分な公害防止の施策をとるよう指導する必要がある。


このため本土で行なっているような公害防止事前調査などの手続きについて十分検討を行なうことが必要である。


また、開発計画の当面の課題としては工業用水確保がある。

これについてはある程度長期的な計画で考えなければいけないが当面の開発のためにも1日当たり数万トン程度の用水の確保が急務である。


最終規模としては
10数万トン程度の工業用水が必要となろう。


また、同地区の開発にあたっては当面、ガルフ・オイル社の埋め立て計画の希望があるので、それに関連して用地造成が必要となるが、その後の計画については総合開発が必要であり、開発規模もナショナルプロジュクトとしての大きさであるので、より広域的組織で開発計画を検討する必要がある。

              産業新聞社「胎動する沖縄企業」より

                                       仲里嘉彦



posted by 春夏秋冬 at 07:14| Comment(0) | 胎動する沖縄企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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