沖縄県の政治・経済・社会・芸能・文化等各界の著名な人物や地名の由来、建造物、制度上の名称等について、沖縄タイムス社発行の「沖縄大百科事典」より令和3年1月16日から連載で紹介。
そ の 38
伊江島米軍弾薬処理船爆発事故 (いえじまべいぐんしょりせんばくはつじこ) 1948年(昭和23)8月6日、伊江島の波止場で発生した米軍の弾薬輸送船爆発事故。
この事故は、死者だけでも106人を出す大惨事であったが、当時はまだ山野に散在する不発弾の爆発事故、米軍よる発砲事件どが頻発していたため、これほどの事件もさしたる注目を集めず、被害者の遺家族も泣き寝入りの状態であった。
働き手を失った遺族代表らが、生活の窮状を訴え、損害補償の陳情書を出すなどしてこの種の問題が社会的関心を集めるようになるのは、島ぐるみ闘争の過程をへた1950年代末(この事件については1957年3月)ごろからで、やがてそれは講和前補償の問題として集約されるようになった。
元一般社団法人・万国津梁機構 理事長仲里嘉彦
沖縄県浦添市屋冨祖2丁目1番−9号
TEL098−876−8896 FAX098−876−8473