2014年06月27日

東京のさくら名所今昔 その83

東京のさくら名所今昔 その83



之に対して非難される点は左の如くである。

⑴ 花として高雅な気品に乏しく平凡な美しさのみで下品である。殊に肥料の不足するもの雨に曝されたものは色あせて極めて不快なものである。


⑵ 嫩葉が花より遅いために花が散った跡は枝上に赤い花梗に芯が付いたものが残り甚だ醜態である。


⑶ 樹形に雄偉の姿が無い。


⑷ 樹齢が短く病虫害が多く傷害の抵抗力極めて弱い。等々。


即ち八重桜の豪華さと山桜の気品なく樹体の羸(るい)弱性は園芸性として免れ難き欠点にして、大衆的の趣味に適合すること生育極めて早く廉価であることを特色と見られるのである(『桜』誌17号、「染井吉野桜」)。


この桜が上野公園内で確認されたのは、明治1719年の園内の桜の調査によったものであり、博物局の田中芳男男爵の指導と命令でこれにたずさわった藤野寄命氏が、「上野公園の桜の種類」と題した調査報告書の中で、初めて「そめいよしの」の名を記している。


(相関芳郎著 東京都公園協会監修による東京のさくら名所今昔より)

posted by 春夏秋冬 at 07:32| Comment(0) | 東京のさくら名所今昔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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